◆スポンサーサイト

上記の広告は2週間以上更新のないブログに表示されています。 新しい記事を書くことで広告が消せます。  

Posted by スポンサー広告 at

2012年12月25日

◆六ツ門大学スローフード講座Vol.9 豆腐のお話

湯豆腐のおいしい季節に、とっておきの豆腐のお話。
今月のスローフード講座、講師は久留米市山本町で新規開店の「おとうふ屋 凛」店主の堺 定浩さんです。



まずは豆腐の歴史からです。豆腐の発生は古代中国、8〜9世紀の唐代に遡ります。黄河流域では紀元前から煎り大豆をすりつぶし粥の様に煮て食べていて、それに塩を入れ固める様になったのが豆腐の始まりと言われています。
日本へは遣唐使が持ち帰り、奈良の神職の日記にとうふの記載があります。
その頃は“唐符”と書かれていて、豆は“魔滅”で悪い物を滅ぼすと言う意味合いがありました。
ちなみに豆腐の腐は中国ではプルプルする感じの物という意味がありますが、日本では腐るという意味もあるので豆富、豆府と標記することも。



次に材料の大豆について、注目の成分イソフラボンは女性ホルモンに似た作用があり、骨を強くしたり更年期の不調の緩和や肌の老化を改善する効果もあるといわれています。このほかコレステロール値の上昇を防ぐ大豆たんぱく、血液をサラサラにするサポニン、腸内善玉菌を増やすオリゴ糖や食物繊維など、大豆は様々な栄養成分が含まれていて食べるサプリメントといえるほどです。
凛で使っているのはフクユタカという種類の大豆です。

木綿とうふの80%、絹とうふの90%は水分ですので水も大事です。水は軟水が適していて、凛では耳納連山の水を使うことにこだわっています。
とうふを固める凝固剤について、酸凝固材と塩凝固剤があり、凛ではにがり(塩化マグネシウム)を使っています。にがりの入れ加減が豆腐職人の腕の見せ所だと堺さん。

豆腐の作り方は大豆を挽いて煮る「煮取り法」と大豆を挽いて搾り、出て来た豆乳で作る「生搾り法」の2つが有り、この辺りは煮取り法が多いようです。豆をすり真空釜で蒸気で炊上げ、しぼると豆乳とおからに分かれますが、今は搾り器が改良されて濃い豆乳とサラサラのおからができます。



豆腐の種類には木綿、絹、ザル、充填豆腐などがあります。木綿は豆乳ににがりを加え固まりかけたところで木綿をしいた型に入れて重しをかけ水分を適宜ぬいたもの、絹は豆乳をそのまま型に流してにがりを入れ固めたものです。
ざるは、にがりを入れた物をザルに揚げて水を切るので、固めに出来ます。充填豆腐は豆乳を一旦冷ましてにがりを入れ、袋に詰めてボイルしたもので日持ちがして大量生産が出来るのが特徴。以前は丸美屋のトントン豆腐と言う商品名の物があり今は男前豆腐という商品がありますね。
安く売られている豆腐の中には海外から豆乳状にした原材料を輸入して作っているものもあるようです。



最後に皆で電子レンジを使って簡単な豆腐を作りました。
お椀に入れた200gの豆乳ににがりを入れて軽く混ぜ、電子レンジで加熱すると、2分くらいで豆腐の出来上がり。
出来たて豆腐の試食は貴重な体験です。ほのかに甘い大豆の味がして、飛びきりおいしい豆腐でした。



とうふ屋凛の豆腐は久留米市山本町耳納1222-1の店舗と産直や蔵肆で販売しています。
店名の「凛」は、どんな時も凛としていたいとの堺さんの思いから名付けました。
皆さんぜひ、耳納の里の手作り豆腐を味わってみて下さい。




おとうふ屋 凛(TEL:0942−47−2220)
  


Posted by りじ at 00:35Comments(0)SF講座