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2013年02月21日

◆六ツ門大学スローフード講座Vol.11 醤油のお話 

2月のSF講座は醤油作りの話しを筒井博文さんに聞きました。
幼い頃に祖母が味噌や醤油を造るのを見て育った影響もあり、醤油作りの他、梅干しや梅酒を手作りをしていると自己紹介された筒井さん。特に大粒の南高梅を日本酒に漬けてつくる梅酒は飲みやすく格別に美味しいそうです。


*この袋にもろみを入れて絞ります。

今日の内容の醤油について、作る場所によっては雑菌が入り腐敗することもあるが、一昨年、この六ツ門大学の会場で作った醤油はいい仕上がりでした。

醤油は、原料に大豆、小麦、麹、食塩、水を使い、大豆、小麦を加熱し、麹菌を混ぜて発酵、熟成させた発酵調味料です。
うまく出来た醤油はアルコールのような少しツーンと来る匂いがあるが、雑菌が入り腐敗した時も匂いで分かります。
この腐敗と発酵は基本的には同じで、どちらも微生物の働きによるものです。
そこで生成されるものが身体に良くないか、栄養として吸収されるかの違いとなります。

醤油作りの過程で大事なのが、壱麹、弐櫂、参火入れと言われています。
大豆、小麦に麹と食塩水を混ぜて熟成したものをもろみと言い、定期的に撹拌すること1、2年で香り味ともによいもろみが出来ます。
このもろみを酒袋のような袋に入れて絞った物が生醤油で、これを加熱(火入れ)することによって、酵素の活性化を抑え、菌を殺菌して色と香りも程よく強まります。



実際に火入れを行いました。温度を測りながら75度くらいで20分間加熱すると、醤油の香りが強まるようです。



最後に市販の醤油と手作り醤油を餅につけて食べ比べてみました。味も香りもこうも違うものかと思うくらい違いは歴然でした。



日本食を支える伝統的な調味料がどのようにして出来るのかを知ることにより発酵文化の一端に触れる貴重な体験となりました。
  


Posted by りじ at 01:35Comments(0)SF講座

2013年02月11日

◆ヤーコン収穫とジャガイモ植え付け 農業体験ツアーその9

立春過ぎの春めいた日差しの中で行われた2月の農業体験はヤーコンの収穫とジャガイモ植え付け、受け入れと指導は久留米市太郎原の野村農園、野村勝浩さんです。



この辺りの土地はよく肥えていて野菜の栽培が盛んなところです。今回収穫するヤーコンはまだあまりなじみが無いと思いますが、南米アンデスが原産のキク科の植物です。九州では那珂川町や菊池市が主な栽培地で、ごぼうの様に秋にオレンジ色の花が咲き、根の部分がサツマイモの様に大きくなります。



生で食べると梨のようなシャキシャキした食感で、寒い時期に蔗糖が果糖に変わるので果物のような甘みが有ります。調理法としてはキンピラ、かき揚げなど煮る、炒める、揚げるなど多様です。久留米市では学校給食にも使われています。
血糖値を下げるなどの作用も有るため健康食品のような扱いにもなります。



グループに分かれて株ごと引き抜いて収穫です。穫れたいもの大株をばらして一個一個に個分けして持ち帰ります。



続いてジャガイモの植え付けを行いました。
小振りで断面が濃い黄色のジャガイモ「インカの目覚め」を霜で枯れない様にマルチを敷いたビニールトンネルの中に
深さ10cmほどの穴をあけて出来るだけ深く植えます。



土をかぶせて元肥を多めにやり、収穫は6月梅雨前頃の予定です。野村さんの説明を一通り聞いた後に、六畝を植え付けしました。



皆さん、分業したり声かけ合ったりとチームワーク良く作業が進んでいきました。



十分空腹になったところで昼食会場の久留米ふれあい農業公園へ移動します。
久留米道の駅ほとめき庵が作る地元の米や野菜を使った弁当と大根、サツマイモほかの具沢山のみそ汁をいただきます。



メニューは、おからコロッケ、キャベツの甘酢、昆布煮、白菜のごま和え、大根の田楽、根菜煮と野村さんのヤーコンの塩麹キンピラと特別栽培米玄米ごはんです。
農作業の後のお昼ごはんの味は格別でした。土に触れて、土から生まれた物を食すことにより生産した人や生み出す大地に感謝し、自然や環境を守っていくことの大切さに気づいてもらえたらと願います。
  


Posted by りじ at 23:26Comments(0)農業体験講座

2013年02月08日

◆スローフード講座Vol.10「ちょっとためになる香りの話」

入った瞬間甘い香りが漂ってくる会場では、執行則子さんの「ちょっとためになる香りの話」が始まりました。
執行さんは、造園業のお家に嫁ぎ、子供の頃から好きだった花をやりたいと20代で花の展開を始め、関連するアロマテラピーの勉強も始めました。久留米石橋文化センターで春と秋に開催されるバラフェアのコーディネーターを努め4、5年前からは香水のブレンダー講座も開いています。



私達の周りには香りのある植物がたくさん有ってシソ科の植物の紫蘇やバジルは殺菌作用を持っています。香りの良いゼラニウムは防臭効果があるので、昔からヨーロッパでは窓辺にゼラニウムの鉢植えを置く習慣があり、イタリア辺りでは今でもよく見かけます。ティーツリーは殺菌作用が有り、水に薄めて拭き掃除をしたり、風邪防止にウォッカに入れて飲んだりうがい薬にしたりと薬の用に使われています。
八角もインフルエンザに効くと言われていて、他に山椒、月桂樹、クローブ、シナモン、生姜、陳皮(干したみかんの皮)を日本酒に漬けると、お正月に欠かせない屠蘇になります。漢方に基づく健康増進作用の天然の薬の様に使えます。



最近は香りの研究が進み.牛舎の消臭法として香りを利用する研究が行われています。
これは牛糞をチョコレートの匂いに変化させるという試みで、牛糞に含まれているインドールと言う香り成分を利用するのです。
このインドールは香しい白い花に微量含まれる成分で、クチナシ、ジャスミン、イランイランなど強く香る花には必ず入っている匂いです。良い香りと紙一重のような性質をうまく利用して、他の香料と混ぜていい香りに変えてしまうという画期的な試みです。



執行さん手作りのリンゴのパイと暖かい紅茶で一息いれて、後半は紅茶のお話に移ります。
紅茶を淹れる時、イギリスではよくポットの為にもう一杯といって茶葉を淹れますが、これは水が硬水だからというヨーロッパの事情で、日本は軟水が多く茶葉がよく広がるので、増やす必要は無いそうです。
沸かしたての熱いお湯を勢い良く注ぎ、ポットの中で茶葉が踊る様に3〜5分程蒸らせば、香り高い紅茶の出来上がり。



津福今町にある造園、ガーデニング設計施工をおこなう執行茂寿園、インザガーデンには、美肌やリフレッシュ、体調を整える効果のオリジナルブレンド紅茶が楽しめるカフェがあり、イギリスで買い付けて来たアンティークの家具や雑貨などとともにオリジナル紅茶も売っています。
参加した皆さん。素敵な香りに包まれて、くつろぎのひと時を過ごすことができました。


  


Posted by りじ at 01:11Comments(0)SF講座