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2012年12月15日

◆鶏の解体と鶏調理体験2 農業体験ツアーその7

今年最後の農業体験ツアーは前回に引き続き鶏の解体と調理体験だ。
今回の参加者の方達は北九州の折尾に集合してはるばる筑後へやって来た50名の皆さん。

南筑ファームの古賀宣彦さんにまずは久留米市草野の鶏舎へ案内してもらった。
耳納連山が見渡せる敷地に鶏舎が並んでいる。



この日は強風で寒く、保温のため鶏舎が覆われていて残念ながら鶏は見えなかった。
また、鳥インフルエンザ防疫の為に少し離れた所から見学した。
国内でも5年程前から鳥インフルエンザの発生が問題になっていて、鴨などの野鳥が感染の原因ではとも言われているが、はっきりした感染経路は分かっていない。
発生すれば、半径10〜20Kmの範囲で出荷出来なくなるので、防疫に努め、外部の人の立ち入りも避けている。



消毒としては石灰を撒き、強アルカリ性の殺菌効果で細菌の侵入から鶏を守っている。2cm編み目の防鳥ネットを張り、野鳥の侵入を防ぐ。作業時は消毒液で靴の汚れを落としてから鶏舎へ入るなど手だてを取っている。


*生まれて2日めのひよこ

会場を道の駅久留米に移して、参加した25名の子供達にも分かりやすく映像を使った「ニワトリと育む命の尊さ、食の絆」のテーマで説明。人はいろんな生き物とともに暮らし、牛や豚、鶏などの家畜を食糧としている。その中でも鶏は出荷までの飼育日数が55日で、生産性が高いと言える。

飼い方としては、食肉の場合は平飼いで飼い、種鶏場で生まれた卵を大型の孵化器に入れてふ化させ、生まれたヒナを農家が買って肥育させ食肉にする。
鶏肉、卵は、菓子、マヨネーズはもちろん、ペットフード(ささみ使用)医薬品としてはワクチン、化粧品など様々な分野で利用されている。
卵の殻は学校で使われるチョークやライン引きの石灰の原料にもなっている。



説明の後は、はかた一番鶏を使った解体です。
3kgほどの鶏を、まず骨にそって包丁を入れ、もも肉、首皮、肩肉、胸から大手羽を外し、胸肉は整形してハート形の胸身となる。
その次に大手羽の部位を手羽先、手羽元に切り分ける。ささみは一羽から2本とれる。残りは鶏ガラとなるが、首の周りのせせり、胸の軟骨(やげん軟骨)は串焼きや軟骨入りつくねなどに重宝されている。

ちなみに長距離を移動する渡り鳥は筋肉中に疲労回復物質を持っていて、胸肉とささみに多く含まれている。
鶏肉でも同じような効果があると、米国では胸肉はフライドチキンによく使われているそうだ。

解体の後は各部位を使った鶏料理の実習を行った。
えーるピアの調理室で、はかた一番鶏のお店のスタッフの皆さんに教えてもらいながら、地元で穫れた旬の野菜もふんだんに使ったメニューで、地鶏ハンバーグ、蒸し鶏と白菜のサラダ、鶏飯などを調理。


*鶏ミンチのハンバーグ作りに取り組む男子チーム


*鶏飯作りの女子ベテラン組


*子供たちはチームワーク抜群で大活躍!

出来た鶏料理を並べて、命をいただくことへの感謝の気持ちで「いただきます」と食後の「ごちそうさま」を言いました。


*ハンバーグと付け合わせの地元野菜


*胸肉、白菜、水菜のごまドレッシングサラダ。

食の生産現場に立ち会い、食材が私達の食卓に上るまでどのように育てられ流通して来たかを知り、その過程を支える生産者の方から話を聞き様々な思いを知る。
このことをとおして、私達の生命と身体を形作る食とそれを生み出す農業への理解が一層深まっていくと思います。  


Posted by りじ at 15:16Comments(0)農業体験講座