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2012年11月12日

◆テッラ・マードレ上映会とトークショー

10月21日(日)テッラ・マードレ上映会とトークショーを行いました。 
会場の久留米市民会館小ホールには第1部・2部併せて100名を超える方達が参加しました。



トークショーは西日本新聞編集委員の佐藤弘氏を聞き役として協会理事野村氏、吉永氏、筒井氏がスローフード協会の生い立ち、活動、課題や今後の動きについて語りました。
地域の食材、食文化、食の発掘をしようと考えたり、医療の現場から食べ物の大事さを感じて活動を始めたこと。
具体的な活動は生産者と消費者がお互いに理解出来るような交流を進める。スローフードフェスタ、食育フェスタの実施など様々に8年間やって来て生産者と消費者の繋がり、結びつきができて来た。その意味でも今、農業体験、現地体験事業に力を入れていること。
生産者の所へ行く事から始め、その結果生産者の事が良くわかって来た。六ツ門大学でスローフード講座を始めた。市民の方に体験を通してスローフード活動を知ってほしい。地産地消推進店冊子を作っているが、地元の多くの飲食店が地元の食材を使っていると言う良い環境にある。
生産者と消費者の距離を縮めお互い知る事が大事などの意見が出ました。
久留米が農業都市である事を知っている人は少なく、がめ煮と言う言葉・料理を知らない人が増えた。地域の伝統料理が衰退しない様もっと知ってもらえる様に一歩ずつSF活動を広めて行くしかない。
今、全てに置いて時間軸が短い時代になっている。何年のレベルで考えるかで全く違ってくる。映画の中でバンダナ・シヴァさんが食べ物だけでなく医療、環境、様々なことが重要とあったがスローフードも食物のみでなく農業や環境ほかのことも含まれているのでは。スローフードは食べ物だけでなく生き方まで問うているのではないか。
技術は進み昔の暮らしには戻れないが、食をきちんとしなければならない時が来るのでは。子供達に伝えねばと思う。



来年の12月に—テッラ・マードレ母なる大地、全国大会を行う。
テッラ・マードレの言葉が分かりにくいので、ちくごらしいタイトルに変えることも検討。ちくごの風景の中でちくごの人々にちくごの食のメッセージを出してもらう。ちくごの食を味わってもらう、食文化を体験してもらう、マルシェなど様々なイベントを行う予定。ちくごを味わってもらう仕掛けを考えたい。
例えば筑後の夕陽を見る事もすばらしいので筑後川に陽が沈んでいく太郎原の夕陽を見てもらいたい。
自分たちには当たり前すぎて良さが分からない事多い。外からの違う目で見てもらい、その事で自分たちも改めて筑後の良さに気づくのでは。テッラ・マードレをきっかけに皆がそう思えるようになれば良いと思う。



トークの次は「テッラ・マードレ」の上映です。
2009年イタリアのエルマンノオルミ監督が撮ったドキュメンタリー映画で、2年に一度開催されているテッラマードレ世界大会の様子をメインにしたものです。
2006年イタリアトリノ市に150カ国より生産者や多くの人が集決。SF協会のペトローニ会長が地域経済を動かすため、生産者と消費者を結ぶ為にと開催宣言する。
南米の先住民代表、アフリカから参加した女性のスピーチ、地球温暖化の影響に備えて種子の保有を行うノルウェー北部のスピッツベルゲン島の永久凍土に建設された世界種子バンクの映像。
会長が、消費の名の下にいたずらにスピードを競う食料生産現場の危機と今こそ消費者としての責任を考えるべきだと訴える
2008年種子バンク開所式で、26万8千種のサンプルを保管、やがては400万種の種子を保存する。地球規模の共同体意識の必要性を唱える。
再度、テッラマードレ会場の様子、ロシアの農夫、アメリカンネイティブのワイルドライス生産者、オランダの漁師、フィリピンの農夫達の映像。トリノ会場からパンのワークショップの様子。
インドのバンダナシヴァさんのスピーチ。生きるもの全ては他の生物の糧になる。食物の連鎖なのだが、今や企業が食糧を独占している。テッラマードレの理念としては食について生産現場だけでなく環境など他の分野も併せて一緒に考えて行くべき。
イタリア北部の3haの農地に囲まれた農家。電気、ガス、電話など何も無く、かって一人の農夫が生活していた。家畜は飼わず、土を耕す事さえもせず、農薬類もいっさい使わずに菜園を作り、貧しくても豊かな暮らしをしていた。ここに残された無垢の生態系にも価値があるが、この農夫の暮らしは単なる貧困ではなく新たな悟りとも言える。自然と共存する暮らし。より少ない消費で大きな満足を得ていた。この意味を考え、この土地をテッラマードレ保護区第1号にしてはどうかなど現代社会に向けてその意味を問いかけている。
2008年トリノ大会。米マサチューセッツ州の高校生の実践発表。仲間と畑で菜園、雨水を使って野菜を育てた。この運動が全米に広がっている。人と自然の絆を取り戻そうとアピールすると会場からは割れんばかりの拍手が送られた。フェンネル、ナス、パプリカ、サクランボ、ザクロなどの農作物と老人と孫の映像。家族の庭での食事風景。白インゲン、蔓なしインゲンなどの種子を採って瓶に保存している静かな映像で締めくくり、エンドロールと明るい音楽で終了する。(78分)
この映画を見て、改めて食や農業の大切さ、そのすべてを含む環境の保全や暮らし方を問われていると感じました。
来年のテッラマードレを筑後平野で開催することの意味を私達一人一人がしっかりと考え、そこへ向けて更にその先を目指してこれからの1年、様々な活動、イベントを行っていきたいと考えています。


  


Posted by りじ at 00:09Comments(0)SF協会活動