福岡の農業応援団の皆さんに筑後で農業を体験してもらうツアー、今回11月4日は八女市黒木町で里芋の収穫と里芋饅頭作りです。
受け入れは黒木町で米一町歩、お茶、野菜、コンニャクイモなどを作っている
黒木たかっぽの城さんです。
里芋畑には120株程の里芋が育っていて、春に植えて、ちょうど今が穫入れ時となっています。
さっそく城さんに掘り方の説明を聞き、グループに分かれてスコップで掘り起こします。
芋の周りに4カ所垂直にザクッとスコップを入れて掘ります。
出てくるのはどれもなかなかの大株です。株から芋を小分けしてみると一株に20個以上の芋がついています。
秋の風が気持ち良い中を1時間ほどかけて掘り上げると持ち帰り用のビニール袋ほぼいっぱいに里芋が詰まりました。
農作業の後はお腹も減ります。農道を10分程歩いて、昼食会場の黒木たかっぽへ移動。
ここは、城寿美香さんが自家栽培の米や野菜、生芋こんにゃくを使って作る黒木の山のごちそうが食べられる食事処。
今日は黒木の清流で育った米のおにぎり、竹の筒(たかっぽ)のだご汁。ナスとジャック豆(モロッコインゲン)の生姜醤油和え、手作りコンニャクと野菜の白和え、きゅうり、人参、大根をおからであえたおからなますと漬物、柿のメニューです。
食材は城さんの田や畑で穫れた物を使い、だご汁などの作り方も昔からこの土地に伝わる作り方です。
季節の物を穫れたてで食べることは栄養価も高く、野菜の持ち味を活かしていて掛け値なしに美味しいです。
容器の竹筒は井出さんご兄弟が竹林から切り出して、口当たりよく成形されています。
食事の後は里芋饅頭作り。この芋饅頭も黒木地方に伝わる伝統食です。
作り方は至ってシンプル。ゆでた里芋を耳たぶ位の柔らか小麦皮に包んで、15分ほど茹で上げれば出来上がり。
子供達もたくさんつくりました。
今日は50名分なので、庭先に大鍋をかけて一度に百個程を作ります。
ゆであがりの熱々を頬張ると、軽い塩味で里芋と小麦の素朴な味わい。
複雑な調味や食感に頼る食生活から抜け出して、旬の食材で素材そのものの持ち味を生かした食べ方に立ち返ることも必要だと思えた貴重な1日でした。
黒木の美味しい空気が一番の調味料とおっしゃる城さんの言葉が心に残りました。